【開催報告】日本ケベック友好展2023(カナダ・ケベック)
会期 2023年10月19日〜10月23日
会場 セミナール・ド・ケベック(カナダ・ケベックシティ)
時間 11:00-18:00(最終日は15:00まで)
協力 ケベック芸術協会
主催 一般社団法人日欧宮殿芸術協会
運営 クリエイト・アイエムエス株式会社
Exhibition Period: 19 – 23 November 2023
Venue: SÉMINAIRE DE QUÉBEC (Canada, Quebec City)
Opening Hours: 11:00-18:00
Collaboration:artistes de Québec
Organizer: Japan-Europe Palace Arts Association
Management: CREATE I.M.S CO.,LTD
現代日本とケベックの表現者たちによる交流展『日本ケベック友好展2023』が、カナダの古都ケベックシティで開催されました。 カナダは北米大陸においてアメリカに次ぐ経済大国であり、また多くの芸術家・文学者・音楽家・映画人を輩出した芸術大国でもあります。中でもケベック州はフランス統治下にあったこともあり、街全体が19世紀フランスの風情を残す美しい都市として知られます。
そんな北米の古都ケベックシティを舞台とする『日本ケベック友好展』は、今回で4度目の開催となります。両国の芸術家・文芸作家たちは回を重ねるごとに評価を高め、共に手を取り合って成長するという素晴らしい関係を構築してきました。おかげさまで日本とカナダは国交樹立して95年となり、二国間の友好は今後ますますの発展が期待されています。 会場となるセミナール・ド・ケベック(ケベック神学校)は、1663年3月26日に設立された北米最古の神学校で、カナダ教育の礎を築く上で重要な役割を担いました。 また同校は文化財保護にも尽力しており、コミュニティを通して美術品、科学的な物品、アーカイブスなどの印象的なコレクションを蓄積してきた歴史があります(後に文明博物館へ寄贈)。
前回の開催から2年の時を経て両国の表現者たちの作品が集結するにあたり、本展は開催前から大いに注目を集めました。
10月19日に初日を迎えた『日本ケベック友好展2023』は、連日多くのケベック市民や芸術関係者で賑わいを見せました。会場には日本画・水墨画・書などの伝統美術に洋画・工芸・写真などの現代芸術、和歌や詩文などの文芸作品など200点を超える日本代表作品に加え、画家のフランソワ・デアルネをはじめケベックを代表する現代芸術家および文芸作家の作品が集い、メープル街道の紅葉のように華やかな装いとなりました。
また作品が展示されたセミナール・ド・ケベックのパブリックホールは、カナダを代表する建築家シャルル・バイラルジェによって設計されたケベックを代表する建築遺産として知られ、〝北米のパリ〞として知られるケベックシティの美しい景観づくりに貢献しています。とくに場内の白亜のインテリアは重厚でありながらも気品があり、伝統から現代まで網羅する日本の展示をいっそう引き立ててくれました。
また10月21日には、記念セレモニー『ヴェルニサージュ』が開催されました。 ヴェルニサージュではフランスと縁の深いケベックらしく出席者にワインが振る舞われ、場内ではチェロとヴァイオリンによる弦楽二重奏が奏でられました。 またイマイ・ノリコ氏は水墨画によるデモンストレーションを行い、多くの人々の視線を釘付けにしたシーンは、イベントのハイライトとなりました。 来賓、出席者とも終始笑顔に満ちたヴェルニサージュの模様は、表現者レベルでの友情がいっそう確かなものになっていたと深く実感しています。
こうして展覧会は10月23日に大成功のもと無事に閉幕を迎えました。2021年以来のケベックで日本との芸術文化交流は回を追うごとに大きな発展を遂げていることが確かとなり、今後いっそう文化の力がアジアと北米にて広がりを見せていくことが期待されます。