【開催報告】東京ベルリン姉妹都市提携30周年記念 日本ドイツ友好芸術展2024
作品展示 2024年9月14日〜16日
会場 東京タワーホール(東京タワーホール地下1階)
時間 11:00-18:00
後援 ドイツ連邦共和国大使館
主催 一般社団法人日欧宮殿芸術協会(JEPAA)
運営 クリエイト・アイエムエス株式会社
Exhibition Period: 14 – 16 September 2024
Venue: Tokyo Tower Hall (B1) Opening
Organizer: Japan-Europe Palace Arts Association
Supported by: Embassy of the Federal Republic of Germany
Management: CREATE I.M.S CO.,LTD
東京ベルリン姉妹都市提携30周年記念 日本ドイツ友好芸術展2024
日本とドイツの芸術文芸作品が一堂に会する展覧会『日本ドイツ友好芸術展2024』が、東京タワーホール(東京・港区)で開催されました。
本展は〝日本のシンボル〟東京タワーを舞台に、現代に活躍するドイツと日本の芸術家・文芸作家の作品を発信する展覧会です。 ドイツは言わずと知れた友好国の一つである一方、芸術分野においても古くから突出した存在感を示してきた歴史があり、デューラーやワーグナー、ベートーベンなど、数多くの多彩なジャンルの巨匠を輩出してきました。
とくに本年は東京ベルリン姉妹都市提携30周年という節目にあたり、2国間の友好をいっそう深めようという機運が高まっています。 そんなドイツから、絵画やHaiku(俳句)など、様々な創作の精鋭たちの作品が本展のために海を超えて一挙日本に集結しました。
その代表として画家のミハエル・スチューデント氏も来日。今年4月にベルリンとタンガーミュンデで開催された日本とドイツの交流展の開催のために奔走したスチューデント氏ですが、来日は実に7年ぶりとのことで、今回日本の芸術家や文芸作家との交流を心から楽しみにしていました。
また日本からは、絵画や工芸の他、水墨画や書道、写真、短歌、俳句、詩文など、多様なジャンルの作品が出展。伝統と現代とが共存する独自の表現空間が演出され、国際色豊かな本展においても、現代日本の芸術・文芸文化を代表するにふさわしい作品187点が勢揃いしました。
こうして9月14日に開幕した『日本ドイツ友好芸術展2024』。会期中にはこれらの国際色豊かな作品を見ようと、日本中から多くの人々が来場してくださいました。残暑も厳しいなか多くの方々に足をお運びいただき、芸術に対する日本人の関心の深さを私たちも再認識した次第です。 また東京タワーという場所柄、インバウンド(観光客)など外国からのお客さまが常に足を運んでくださるなど、会期を通して国際色豊かな賑わいが見られました。
日本とドイツの現在活躍中の表現者たちの作品が揃う機会は滅多に無く、絵画・書道・工芸・文芸など、これほど多様なジャンルで質の高い表現が間近に見られることに新鮮な驚きと興奮が会場全体に包まれる素晴らしい展覧会となったと言えるでしょう。 本展は9月16日、大盛況のうちに閉幕。
17日には展覧会の成功と日独友好を祝してアフターパーティが東京タワーの正面に位置するプレイスオブトウキョウにて催されました。会場にはJEPAAの森耕治会長やゲルマー・トモコ欧州支局長、さらにはドイツ大使館関係者などが一堂に会しました。
パーティでは冒頭、森会長による西洋美術史講演会が実施され、今回は「アルブレヒト・デューラー、ルネッサンスを描き変えた男」と題してドイツルネッサンスの巨匠デューラーの人生とその功績が紹介されました。やはり「ドイツ芸術といえばこの人」ということで選ばれたデューラーですが、日本では深く掘り下げて紹介される機会は意外に少なく、出席者たちも真剣な眼差しで欧州美術史の専門家・森会長の話に耳を傾けていました。
12時30分から始まったパーティには、来賓としてドイツ連邦共和国大使館の一等書記官文化課長ゼーンケ・グロートフーゼン氏、広報部のホーボルト幸夫氏が出席。挨拶では日独芸術文化交流の成功を祝福していただくと共に、日本芸術・文芸作家たちの優れた作品と精神性について賞賛の言葉を頂戴しました。 ゲルマー・トモコ氏は美しいフルートの演奏を、また今回来日が叶わなかったドイツ芸術家たちからはビデオメッセージが披露され、双方の素晴らしい文化を通して会場が一体に包まれたことを出席者は体感できたことでしょう。
パーティでは最後に、今年1月1日に発生した能登半島地震の現地レポート動画が流され、現在も復興活動が道半ばの状態であること、そして本展覧会の収益の一部が義援金として寄付されたことが紹介されました。文明が発達した現代でも人智の及ばない範疇で多くの人々が翻弄されること、そして芸術文化や国際交流が、実際に問題に立ち向かう一つの手段として動いているということを知っていただくことで、さらに芸術の世界が成長していくことが理解いただけたに違いありません。