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日本とドイツ、国を超えて通じ合う伝統文化への想い

ミハエル・スチューデント(以下 スチューデント) 宮川先生とはタンガーミュンデでお会いして以来ですね。お元気にしていましたか?

宮川輝子(以下 宮川) はい、おかげさまで。スチューデントさんもお変わりなくてよかったです。

スチューデント: 今年、タンガーミュンデにたくさんの先生が来てくださいましたが、宮川先生はどこにいらっしゃってもすぐに分かりました。何故って、着物がとても素敵だったからです。今日もとても素敵なお召物ですね。

宮川: ありがとうございます。光栄です。

スチューデント: 今日は先生の書籍「人生は七十歳がピーク」について伺います。先生のエッセイは私も読ませていただきましたが、どれもとても興味深いですね。

宮川: この作品はタイトルにもあるように、70歳の時に執筆しました。人間、本当に何かに夢中になれるのは60歳からなんです。子育てや仕事など色々なものから解放されますから。

スチューデント: しかしタイトルは衝撃的です。日本人は年取っても健康な方が多いから違うかもしれませんが、普通は60歳になったら新しいことを始めようなんて思いませんから。

宮川: 確かにそうかもしれません。でも私の場合、80歳を過ぎてから父親の会社の役員になりましたから。今も朝礼で毎朝色々と喋らせてもらっています。ただやはり子育てとか仕事は、自分だけで成り立つことではありませんから、どうしてもやりたいようにはできないですよね。その点で、それらから解放された後に始めることは、自分の考えを純粋に投じることができます。それはとても大事なことだと思いますね。

スチューデント: 全くその通りですね。宮川先生の着物を見ていて思い出したのですが、日本は昔から物を大切にしますよね。道具とか、伝統的な文化などもそう。宮川先生が着ている着物なんて、その最たるものではないですか。

宮川: そうですね、私はいつも着物を着ているんです。今日来ている着物は70年ほど前、母が嫁入り支度の中に白生地を2着ほど入れてくれたのですが、その中のろうけつ染めの一着です。以前は袷で仕立てましたが、これは単衣です。例えば足袋は海外で、下着に見られるそうです。だから不便、だから着ない。ではなく着物地でハイヒールを作ればいいじゃないですか。そういった柔軟な考え方が求められていると思うんですよね。そして何よりもっと日本人が着物を着ることです。特に国を代表する方々が率先して着て欲しいですね。

スチューデント: 素晴らしい考えだと思います。建築もそうですよ。日本は古い素材や工法をうまく取り入れています。和洋折衷建築など、その象徴ではありませんか。

宮川: そうですね、昔からの文化を柔軟に取り入れることで、もっと私たちの生活は充実したものになると思いますよ。実は今、着物についての本を書いているんです。筆を執れるうちに自分の考えをまとめておきたいんです。

スチューデント: 伝えることはとても大事です。ぜひ本が完成したら私にも読ませてください。それにしても今日はとても良い話を聞くことができました。またお会いできて良かったです。また次にお会いできることを願っています。その時までお互いに健康でいましょう。宮川先生のご多幸をお祈りしています。

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